脳梗塞で入院し、片麻痺が残った60代の患者さんのお話です。
入院中は毎日のようにリハビリを受けていました。
ところが、退院して自宅での生活に戻ると、入院中と同じように身体を動かすことは難しくなりました。
デイサービスにも通い、リハビリのプランもありましたが、一人ではなかなか取り組めない。
自宅でもベッドで横になって過ごす時間が少しずつ増えていったそうです。
そして奥様から、
「以前より歩きづらくなってきた」
「膝や肩も痛がるようになった」
とご相談をいただき、訪問させていただくことになりました。
初めてお会いしたとき、気になったこと
立ち上がりは比較的スムーズにできていました。
ただ、歩いていただくと、麻痺側の膝がうまく曲がらず、麻痺をしていない側の膝にも痛みがありました。
歩くときには、麻痺側の足を外側から大きく回すようにして歩かれていました。
いわゆる「ぶん回し歩行」と呼ばれる歩き方です。
膝の痛みもあり、歩くこと自体をあまりしたくなさそうな様子もありました。
ベッドから起き上がるときも、身体をゆっくり起こすというより、反動をつけて腹筋に力を入れながら、無理やり身体を起こすような状態でした。
また、脳梗塞の後遺症による失語症もありました。
ご本人から細かくお話を聞くことが難しかったため、表情や身体の動きを確認しながら、普段の生活については奥様からもお話を伺いました。
「動かないといけない」より「まだ動かせる」と感じてもらいたい

私がまず考えたのは、膝の痛みに配慮しながら、もう一度身体を動かす機会をつくることでした。
痛みがある状態で、
「もっと歩きましょう」
「運動してください」
と言われても、なかなかやる気にはなれないと思います。
歩いたら痛い。
だから歩きたくない。
動かない時間が増えると、身体を動かす機会がさらに減ってしまいます。
すると筋力も落ち、以前より歩くことが大変になり、さらに歩かなくなる。
私は、この繰り返しをできるだけ防ぎたいと考えました。
そこで、膝周辺の状態を確認しながら施術を行い、関節運動なども取り入れていきました。
大切にしたかったのは、
「動かないといけない」と思ってもらうことではなく、「自分の身体はまだここまで動かせる」と感じてもらうこと。
施術の時間だけ身体を動かして終わるのではなく、それが普段の生活で身体を動かすきっかけになればと考えています。
施術のあと、自分から身体を動かしてくれるように
当初は週1回の訪問をご希望されていました。
施術を続けるなかで、ご本人や奥様から、
「やってもらったあとは、本当に動きやすい」
というお話をいただくようになりました。
そして、私がそれ以上にうれしかったのが、施術後にご本人のやる気が出て、自分でも少し身体を動かしたり、トレーニングに取り組んでくださるようになったことです。
現在は週2回、タイミングが合うときには週3回訪問しています。
もちろん、脳梗塞の後遺症や身体の状態は一人ひとり違います。
施術をすれば必ず歩けるようになる、というものではありません。
それでも、
「今日は少し動いてみようかな」
と思える時間をつくることも、訪問する意味の一つではないかと私は感じています。
退院後、家族だけでリハビリを続けるのは簡単ではありません
今回の患者さんは60代です。
脳梗塞になる前は仕事をされていましたが、後遺症によって以前と同じように働くことが難しくなり、世帯の収入にも大きな変化がありました。
奥様も仕事をされています。
生活を支えるためには仕事を続けなければならない。
でも、家に帰ればご主人の介護があります。
さらに、
「今日は運動した?」
「少し身体を動かそうか」
「リハビリしないと」
と、ご家族が毎日声をかけ続ける。
自分が同じ立場だったとしても、仕事をしながら介護をして、さらに毎日の運動まで支えるのはかなり大変だと思います。
決して、ご家族が見てあげていないからではありません。
それぞれの生活があるからこそ、家族だけでは難しいことがあります。
実際に訪問して、ご本人と奥様の生活を知るなかで、改めてそう感じました。
60代でも訪問鍼灸マッサージという選択肢があります
「訪問鍼灸マッサージ」と聞くと、ご高齢の方が利用するサービスというイメージを持たれるかもしれません。
しかし、年齢だけで決まるものではありません。
今回のように60代でも、脳梗塞の後遺症などによって外出や通院が難しくなり、ご自宅で身体のケアを必要とされる方はいらっしゃいます。
まだ働いていた年代だからこそ、突然生活が変わってしまったご本人の気持ちや、ご家族の生活への影響もあります。
「まだ60代だから、訪問してもらうような年齢ではない」
と決めつけず、困っていることがあれば一度ご相談いただければと思います。
医療証をお持ちの方もご相談ください
今回ご紹介した患者さんは、医療証を利用して訪問鍼灸マッサージを受けられています。
医療証の種類やお住まいの地域、対象となる条件などによって、自己負担の取り扱いは異なります。
そのため、
「この医療証は使えるの?」
「利用した場合、自己負担はいくらになる?」
ということもご相談ください。
お持ちの医療証や保険証などを確認しながら、ご利用できる制度についてご説明します。
※医療保険による訪問鍼灸マッサージの利用には、医師の同意など一定の条件があります。
訪問する人間だからできることもあると思っています

訪問鍼灸マッサージは、ご自宅で身体への施術を行うサービスです。
でも私は、それだけで終わりたくないと思っています。
「今日はここまで動かしてみましょう」
「ここまでなら動かせますよ」
そんな声をかけながら一緒に身体を動かす。
そして、ご本人からお話を聞くことが難しい場合には、ご家族から普段の生活について教えていただく。
必要に応じて、ケアマネジャーさんなど関係する方とも情報を共有する。
そうすることで、ご家族だけですべてを抱えなくてもいい環境をつくる、その一つになれたらと思っています。
「退院したから大丈夫」ではなく、その後の生活を見る
病院では毎日リハビリをしていた。
でも、自宅に帰ってから身体を動かす機会が減ってきた。
以前より歩きづらそうになった。
家の中では歩けても、外出となると不安を感じる方もいらっしゃいます。実際の訪問で感じたことを、こちらの記事でもご紹介しています。
「家の中では歩ける。でも外に出るのが怖い方へ」
痛みを訴えるようになった。
横になっている時間が増えた。
身体を動かす機会が減るなかで、「最近、立ち上がるのにも時間がかかるようになった」と感じる方もいます。立ち上がりについては、こちらの記事で詳しくお伝えしています。
「最近、立ち上がるのに時間がかかる方へ」
もしご家族を見ていて、このような変化を感じているのであれば、一人で抱え込まずにご相談ください。
今の身体の状態だけではなく、
「家でどう過ごしているのか」
「ご家族がどこまで支えられるのか」
「本人はこれからどう過ごしたいのか」
そんなことも一緒に考えていきます。
あなたがあなたらしく生きていくために。
身体への施術を通して、その方とご家族の生活まで支えられる存在でありたいと思っています。
まずは無料相談から
ギフト訪問はりきゅう院では、高槻市を中心に、茨木市・枚方市・島本町・吹田市へ訪問しています。
「脳梗塞で退院したけれど、このままでいいのかな」
「家でリハビリを続けられていない」
「仕事をしながら家族だけで支えるのが大変」
そんな段階でも大丈夫です。
まずは現在のお身体や生活についてお聞かせください。
相談したからといって、その場で利用を決めていただく必要はありません。
よくあるご質問
Q.脳梗塞で退院したばかりでも相談できますか?
はい。現在のお身体や生活の状況を確認し、訪問鍼灸マッサージが適しているかも含めてご説明します。
Q.60代でも訪問鍼灸マッサージを利用できますか?
年齢だけで利用の可否が決まるものではありません。外出や通院が難しいなど、現在の状態を確認したうえでご案内します。
Q.医療証は使えますか?
医療証の種類やお住まいの地域、条件などによって取り扱いが異なります。お持ちの医療証を確認したうえでご説明しますので、まずはお問い合わせください。
Q.家の中を少し歩けても相談できますか?
「家の中では何かにつかまれば歩けるけれど、外出や通院は難しい」という方もいらっしゃいます。医療保険の利用には条件がありますので、現在の状態をお聞かせください。
